10月から大手銀行の住宅ローンが0.15%上昇

住宅購入アドバイザーの竹内です。

2024年10月、大手銀行が住宅ローン金利を0.15%引き上げたというニュースは、住宅購入を検討されている方や、すでに住宅ローンを利用されている方にとって大きな関心事でしょう。

なぜ、今、金利が上がったのか、その背景と、私たちにどのような影響があるのかを詳しく解説していきます。

なぜ金利が上がったのか?

金利が上がった主な理由は、以下の2つが主な原因です。

  1. 日銀の政策金利引き上げ: 日本銀行は、物価上昇を抑えるために政策金利を引き上げました。政策金利は、銀行がお互いに資金を貸し借りする際の基準となる金利です。この金利が上がると、銀行は資金調達の費用が増えるため、その分を住宅ローン金利に転嫁せざるを得ない状況になります。
  2. 金融機関の資金調達コスト上昇: 日銀の政策金利引き上げだけでなく、世界的な金利上昇傾向も、銀行の資金調達コストを押し上げています。銀行は、より高いコストで資金を調達しなければならなくなったため、住宅ローン金利も引き上げざるを得ない状況になりました。

0.15%の金利上昇がもたらす影響

0.15%という数字だけを見ると「わずか」と思う方もいるかもしれません。しかし、住宅ローンは長期間にわたる大きな借入であるため、このわずかな金利上昇が、返済額に大きな影響を与える可能性があります。

  • 毎月の返済額が増加: 金利が上昇すると、当然、毎月の返済額も増加します。
  • 総返済額が増加: 返済期間が長いため、総返済額も増加し、結果的に支払う利息が増えてしまいます。
  • 住宅購入を検討している人への影響: 金利上昇は、住宅購入を検討している人にとっては、大きな負担増となります。住宅購入を諦めざるを得ないケースも出てくるかもしれません。

例えば、金利0.5%で3500万円を35年で借りている場合

金利(%)月々の返済額(円)総返済額(円)
0.590,85438,159,049
0.6593,19439,141,513
0.895,57140,139,957
0.9597,98641,154,338
1.1100,43942,184,601

0.15%で上昇していくと上記のような返済額の差になってきます。

目次

全期間固定か変動金利か、どちらを選ぶべきか?

2024年10月現在、フラット35の金利が1.82%となっています。

変動金利との金利差を踏まえて、どちらを選ぶべきか迷われる方も多いかと思います。

全期間固定と変動金利、それぞれのメリット・デメリット

項目全期間固定金利変動金利
メリット金利が変わらないため、将来の返済額が確定している。金利上昇リスクがない。金利が変動するため、金利が下がれば返済額が減る可能性がある。初期金利が低い場合が多い。
デメリット金利が変動金利よりも高い。一度固定すると、途中で変更できない。将来的に金利が上昇すると、返済額が増える可能性がある。

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どちらを選ぶべきか?

どちらを選ぶかは、個人の経済状況や将来のライフプランによって異なります。

  • 将来の金利上昇を心配している方: 将来の金利上昇が気になる方は、全期間固定金利を選ぶことで、金利上昇リスクを回避できます。
  • 金利が下がる可能性に期待したい方 :将来、金利が下がる可能性に期待したい方や、短期的に大きな資金が必要になる可能性がある方は、変動金利を選ぶことで、金利が下がった際に返済額を減らすことができます。
  • 経済状況が安定している方: 経済状況が安定しており、金利上昇による影響を比較的受けにくい方は、変動金利を選ぶことで、初期の返済額を抑えることができます。

2024年10月現在の状況と今後の見通し

2024年10月現在、変動金利はフラット35の金利よりも低い傾向にあります。しかし、今後の金利動向は不確実であり、将来、変動金利が上昇する可能性も否定できません。

一般的に、経済状況が安定している時期には変動金利、将来の金利上昇が予想される場合は固定金利を選ぶ傾向があります。

金利上昇に対応するには?

金利上昇は、私たちにどのような影響を与えるのか、具体的な対策を3つご紹介します。

  1. 金融機関に相談する: 現在の住宅ローンの金利や返済額、金利上昇時のシミュレーションなど、詳しい情報を金融機関に尋ねましょう。固定金利への切り替えや、他の金融商品への借り換えなども検討できます。
  2. 金利動向を注視する: ニュースや金融機関のホームページなどで、金利動向をこまめにチェックしましょう。
  3. 将来の収入や支出を見直す: 金利上昇による返済額増加に備え、家計の見直しを行うことも重要です。

まとめ

金利上昇は、私たちの生活に大きな影響を与える可能性があります。

特に住宅ローンを利用している方や、住宅購入を検討している方は、金利動向をしっかりと把握し、適切な対策を講じる必要があります。

人それぞれ収入も支出も違います。住宅ローンの完済年齢も違います。

住宅ローンの選定に迷った時はライフプランシミュレーションを行い、適切なローンを選ぶことをお勧めいたします。

借り換えの場合にも使えますので、お気軽にご相談ください。

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