過去の土地の状態を知りたい時は航空写真を活用しよう

住宅建築コーディネーターの竹内です。

今日は「ちょっとした豆知識」をご紹介します!

昨今、水害が増えている関係で、家を探す際にはハザードマップをみる人も多いはずです。

しかし、ハザードマップは「今の」土地の状態はわかるものの、「これからの」その土地のリスクを考えるには適していません。

今後長く住み続けるうえで、その場所に起こるかもしれないリスクを検知するためには、「地図・空中写真閲覧サービス」を見るのがおすすめです

実際に、私が土地購入を考えている方から相談があった時にも、土地の状態を調べる際に「地図・空中写真閲覧サービス」を活用しています。

そこで今回は、「地図・空中写真閲覧サービス」の使い方について、少し触れていきたいと思います。


昭和11年までさかのぼって土地の様子が見れる!

「地図・空中写真閲覧サービス」では、モノクロ画像であれば、昭和11年までさかのぼれます。

過去の土地の様子や、そこに何があったのかを確認することで、その場所が今後どういった状態になるのかを、ある程度想定することが可能です。

例えば、「地図・空中写真閲覧サービス」を見て、昔は河川だった場所を埋め立てて作られた土地だとわかったとしましょう。
河川や海岸沿いを埋め立てて作った土地の場合、元々の地盤がゆるいため、地盤補強をしなければ、先々家屋は絶対に傾きます。
そのため、今は綺麗に整地されていたとしても、地盤補強がされずに建てられた家は買ってはいけません

実際のケースでは、やや安めの価格設定だった土地を「地図・空中写真閲覧サービス」で見てみたところ、40年前には墓地だったことが判明した、という事例もありました。

もちろん、墓地だからといって土地の質自体に問題はないのですが、気分的な問題もあり、結果的にこの方はその土地の購入は見送られました。

このように、現状からは知ることのできない情報を「地図・空中写真閲覧サービス」では検知できるため、物件購入の判断材料にすることはできるでしょう!


「地図・空中写真閲覧サービス」を見てみよう

では、実際に「地図・空中写真閲覧サービス」とはどのようなものなのか、その一部をご紹介します!

こちらは、昭和23年に撮影された東京都中央区日本橋周辺の空中写真です。
隅田川から派生した、小さな河川が細かく流れているのがわかります


出典:国土地理院撮影の空中写真(1948/03/29(昭23)撮影)

続いて、同じ場所で撮影された令和1年の写真です。


出典:国土地理院撮影の空中写真(2019/08/08(令1)撮影)

河川の形状は残しつつも、埋め立てられ、道路や建物が作られていることがわかります。
そのため、この埋め立てられた場所では、地盤補強がされているかを必ず確認すべき、という判断ができますね。

私たちも、このようにして、土地の状態をはかる資料として活用しています。

こちらは一例ですが、「地図・空中写真閲覧サービス」は今の土地や建物の価値を見極めることができるため、ぜひ参考にしてみてください!

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